▼マンガ『ああ播磨灘』(さだやす圭)
そういや俺って『ああ播磨灘』最後まで読んでないな・・・
一時期ハマってけっこう集めてたのに・・・
急に思い出して電子書籍購入した。
最終巻だけ。
どこまで読んだかおぼえてなかったし、適当に何巻も定価購入するのもなーだったから。
しかも最終話どうなるかは一応漠然と知ってはいた。
それをいちおうは実際に目にしておきたくなったのだ。
以下ネタバレ有り。
『ああ播磨灘』のストーリーは播磨灘という横綱がある日突然「負けたら即引退する」と宣言したところから始まる。
横綱はそういうもんだからと。
実際そっから負けることなく、鬼神のごとき強さをみせつけていく。
なのでストーリーは播磨灘サイドのものもあるけど、どちらかといえば播磨灘に挑戦する力士たちサイドからのものが多かった。
いかなる覚悟と修練と工夫でもって横綱に挑むかといったような。
しかし播磨はそれをことごとく退け、負けた力士に罵倒やひと説教かましてそのエピソードが終わる、というのが基本パターンだった。
ハマったのは中学生のころだったのだけど、当時ブックオフで途中まで集め、続きの巻が店になくなり、そのうち入ってくるかなーと待っているうちにそのままになってしまったんだと思う。
そして年月が経ち、あるときネットで『ああ播磨灘』は最後播磨灘が子供に負けて終わると目にしてしまった。
ニュアンス的には「あの播磨灘も最後には子供に負けたしな」てな感じで。
古い作品なのでネタバレはある程度しかたないと思い、またその終わり方にも納得できた。
浮かんできたのは、年老いた播磨灘が自宅の庭で、近所の子供か自分の孫と相撲をとり、あっさり負けてしまう、という絵。
あんなにまで強かった大横綱が・・・といったような。
そのときの表情は、はたしてふぬけているのか、笑っているのか。
それを知れるなら知っておくべきだろうと思い今回読んだ。
そしたら想像とちがってた。
正式な力士として最後に播磨灘の前に立つのは大関北道山。
播磨灘と同じ荒ぶる力士だったが結局横綱には力及ばず敗北する。
このとき播磨灘は「横綱」なるものは「悲しい神」「怒れる神」「殺生の神」だといい、「おのれがわしに一番近い力士やった」とどこか悲しい顔をみせ、涙とともに北道山を投げ飛ばすのだった。
そしてこのあと播磨灘は一人巡業に出る。
巡業先で子供たちに胸を貸しては投げおとしていく横綱。
しかしある平凡ないがぐり頭の少年のぶちかましを受けやや顔色が変わる。
そして少年の、見た目的にはなんの変哲もないような内無双によって倒されてしまった。
見ていた播磨のタニマチはあっけにとられつつも、横綱は相手が子供でもわざと負けるような人ではないという。
「あの子の何かが……横綱よりまさっとったんじゃ。わしらにゃとうてい分からん事じゃが」
そして播磨灘はたちあがると、
「も いっちょ 願おうか」
と挑戦する姿によって物語は終わるのだ。
なので予想と一番違っていたのは、播磨灘が最後まで「大相撲」においては最強のままだったというところ。
それが名もなき少年に負けて終わる。
これはこうだといった具体的な解釈は、今の自分にはできない(不自然さは感じない。こういうものなんだろうなと思える。だからおもしろいとも)。
ただその最後の姿を見て「播磨灘よかったな」という気持ちになれた。
直前の北道山戦における涙があってからのこの終わり方だ。
自分の想像していた『ああ播磨灘』の終わりよりずっと得るものがあった。
読めてよかった。
そういや俺って『ああ播磨灘』最後まで読んでないな・・・
一時期ハマってけっこう集めてたのに・・・
急に思い出して電子書籍購入した。
最終巻だけ。
どこまで読んだかおぼえてなかったし、適当に何巻も定価購入するのもなーだったから。
しかも最終話どうなるかは一応漠然と知ってはいた。
それをいちおうは実際に目にしておきたくなったのだ。
以下ネタバレ有り。
『ああ播磨灘』のストーリーは播磨灘という横綱がある日突然「負けたら即引退する」と宣言したところから始まる。
横綱はそういうもんだからと。
実際そっから負けることなく、鬼神のごとき強さをみせつけていく。
なのでストーリーは播磨灘サイドのものもあるけど、どちらかといえば播磨灘に挑戦する力士たちサイドからのものが多かった。
いかなる覚悟と修練と工夫でもって横綱に挑むかといったような。
しかし播磨はそれをことごとく退け、負けた力士に罵倒やひと説教かましてそのエピソードが終わる、というのが基本パターンだった。
ハマったのは中学生のころだったのだけど、当時ブックオフで途中まで集め、続きの巻が店になくなり、そのうち入ってくるかなーと待っているうちにそのままになってしまったんだと思う。
そして年月が経ち、あるときネットで『ああ播磨灘』は最後播磨灘が子供に負けて終わると目にしてしまった。
ニュアンス的には「あの播磨灘も最後には子供に負けたしな」てな感じで。
古い作品なのでネタバレはある程度しかたないと思い、またその終わり方にも納得できた。
浮かんできたのは、年老いた播磨灘が自宅の庭で、近所の子供か自分の孫と相撲をとり、あっさり負けてしまう、という絵。
あんなにまで強かった大横綱が・・・といったような。
そのときの表情は、はたしてふぬけているのか、笑っているのか。
それを知れるなら知っておくべきだろうと思い今回読んだ。
そしたら想像とちがってた。
正式な力士として最後に播磨灘の前に立つのは大関北道山。
播磨灘と同じ荒ぶる力士だったが結局横綱には力及ばず敗北する。
このとき播磨灘は「横綱」なるものは「悲しい神」「怒れる神」「殺生の神」だといい、「おのれがわしに一番近い力士やった」とどこか悲しい顔をみせ、涙とともに北道山を投げ飛ばすのだった。
そしてこのあと播磨灘は一人巡業に出る。
巡業先で子供たちに胸を貸しては投げおとしていく横綱。
しかしある平凡ないがぐり頭の少年のぶちかましを受けやや顔色が変わる。
そして少年の、見た目的にはなんの変哲もないような内無双によって倒されてしまった。
見ていた播磨のタニマチはあっけにとられつつも、横綱は相手が子供でもわざと負けるような人ではないという。
「あの子の何かが……横綱よりまさっとったんじゃ。わしらにゃとうてい分からん事じゃが」
そして播磨灘はたちあがると、
「も いっちょ 願おうか」
と挑戦する姿によって物語は終わるのだ。
なので予想と一番違っていたのは、播磨灘が最後まで「大相撲」においては最強のままだったというところ。
それが名もなき少年に負けて終わる。
これはこうだといった具体的な解釈は、今の自分にはできない(不自然さは感じない。こういうものなんだろうなと思える。だからおもしろいとも)。
ただその最後の姿を見て「播磨灘よかったな」という気持ちになれた。
直前の北道山戦における涙があってからのこの終わり方だ。
自分の想像していた『ああ播磨灘』の終わりよりずっと得るものがあった。
読めてよかった。
コメント