DESTINY

2005年7月18日
今日は起きて東京ドームに行った。
天丼食って帰った。
 
 
【以下プロレス素人の必死プロレス観戦感想等】

東京ドームで、プロレスリング・ノアのイベント「DESTINY」を観覧した。
すごかった。
すごいもんを見た。

とりあえずまず最初にドームのデカさにビビッた。
あんなにデカイ建物に入ったのはオラ初めてだべさつーくらいデカかった。
席とリングの距離感に眩暈がした。
人もたくさんいた。
そりゃあいる。
しかもこの人達は間違いなくプロレスファン、とまでいかなくとも少なくともこれからプロレスを見る人達なのだ。
プロレス?・・・えープロレスぅ?^^;
「プロレスどう?」的問いに当然のごとく返ってくる周囲の反応。
でも、今ここにいる目に入るものっそいたくさんの人達は全員これからプロレス見るんだぜ。
間違いなくさー。
何かのお祭りですか、お祭りですよってんだよ。
とんでもねーなぁ今日はぁ、思った。

しかし正直席とリングとの遠さはかなり不安だった。
でっかいビジョンもあったけど、やっぱり来たからには肉眼で直視したいし。
しかしリングは遠く、人が小さく、おまけに目の前に柱があって中心が見えないときてやがる。
だ、大丈夫かなぁ・・・とわりと不安の中始まってしまった第1試合「6人タッグマッチ」!!
案の定ゴチャゴチャしてよくわからねえ・・・俺の視力の悪さも手伝って、ようわからねえよ・・・だった。
でもとりあえず、中嶋、中嶋だよ、中嶋ぁぁぁ!!!(心の中で)
蹴る中嶋。映像の中で、生のリングで。R15。
しかし結局よくわからないまま終わってしまった。

第2試合「タッグマッチ」
あ、見た目覚えやすい雑誌でよく見るアフロの人だ。
キン肉バスターだ。
あれキン肉バスターだぜ、と段手氏に教える。
でもやっぱりようわからんまま終わってしまった。
ビジョンか、生か、まだ迷う。

第3試合「8人タッグマッチ」
うーむ・・・・・・。
多い・・。
 
第4試合「ムシキングテリー」
ムシキングテリーvsムシキングジョーカー
大人気ゲームとのコラボレーションによって生まれた新生鈴木鼓太郎じゃなくてムシキングテリー。
そしてとってもヒーローショー風に始まったムシキングテリー戦。
「わははは!!ムシキングジョーカーがお前を倒すぞ!!」(悪いムシキング博士)
「みんな!ムシキングテリーを応援してね!」(良いムシキング博士)
なんじゃこりゃー。
ヒーローショーかよー。
周囲で起こる突っ込み。
ほんとだよ、もうなんなんだよこれ・・・・・・・と思いつつ何故か血が騒ぎ出す俺。
俺はそう、自分はプロレスファン歴より特撮ヒーローファン歴のが圧倒的に長い人間じゃないか。
ああそっち方の血かよ、いいんだよ今はプロレスなんだから、今はプ・・・・ううおおテリー負けるなー!!がんばれー!!(心の中で)
華麗なムシキング技(???)の数々を繰り出すテリー。
小癪なジョーカー。
ビジョンに、必死にテリーを応援するちびっ子たちが映る。
ちびっ子たちが見ているぞ、がんばるんだテリー。
つーか万が一にも負けたらこのちびっ子どもは2度とプロレスに好感を持ってくれなくなってしまうかも知れないぞ。
そこが大事だ、がんばれムシキング。
なんとかかんとか勝ったテリー。
えがったえがった。
そしてこの試合をきっかけに「なんかもうビジョンでいいや」と吹っ切れたのであった。

第5試合「GHCジュニアヘビー級選手権試合」
金丸義信vsKENTA
吹っ切れてビジョンを中心に見るようになると、一気に楽しめるようになった。
試合内容が俄然面白くなってきたのも当然あるのだろう。
とにかく、デンジャラスヤンチャボーイ・KENTA。
KENTAが飛ぶKENTAが走るKENTAが膝蹴る。
王者金丸のディィイーーーーーーーーーープインパクトォ!!!
KENTAの頭がリングに刺さる。
そして激闘の末、勝利のベルトを手にしたのはKENTAであった。
おめでとう、とにかく元気なおにいちゃん。

第6試合「GHCタッグ選手権試合」
鈴木みのる&丸藤正道vs秋山準&橋誠
橋コールがとにかくスゴかた。
「橋ぃぃぃ!!」「動け橋ィィ!!!!」
「休むな休むなぁぁぁ!!!」「痛がるな橋ィィぃいい!!!!」
ドーム中から飛ばされた言葉の鞭が橋を打つ。
ふんばる橋。
しかし素人から見てもどうにも実力は王者組、パートナー秋山に及ばぬ橋。
それでも動く橋。
打たれる橋。
捕まる橋(「捕まり過ぎだ橋ィィー!!」)。
ボコられる橋。
秋山に救われる橋。
結局、丸藤の雪崩式不知火に没す橋・・・(「ああああ、ダメだってそれは、雪崩式きちゃう・・・・ああーあ・・・」by.隣の席の人)
良くも悪くも・・・いや悪かったんだろうけど、とにかくこの試合の主役は橋、ではあった。
見応えは十分だった。
だって鈴木丸藤組だもの。
そして秋山だもの・・・・・・つか秋山すげ、なんだこの人かっけええー、思った。
鈴木は相変わらず鈴木。一瞬足りと目を離したくない。
丸藤、現代忍者参上。
 
第7試合「GHCヘビー級選手権試合」
力皇猛vs棚橋弘至
本来ならばメインを務めるべきGHCヘビー級試合だと言う。
でもなんか、ちょっと・・・。
棚橋ロケット3連発。
後は・・・・双方のドラゴンスリーパー。
そんな感じだった。
まだまだ発展途上の2人であるらしかった。

途切れぬ運命

2005年7月18日
第8試合「シングルマッチ」
天龍源一郎vs小川良成
これはーー盛り上がった。
だって天龍だもん、という事だ。
ああ本当に、来て良かった。
小さくても、本当に本物の生天龍だ!!
そして試合は何か、どこか微笑ましい雰囲気と、明らかなエゲツなさが共存するという空間を作り出した。
キラーメルヘン・天龍源一郎。
天龍が動く、それは即全て必殺を意味するのだ。
鉄柱をハネ切る事も容易いであろう天龍の逆水平チョップが小川の胸を切り裂く。
何度も、何度も。
小川死ぬのでは・・・。
しかし小川も負けてはいない。
俺にはよくわからん技の数々で、かつての師にひとつひとつ恩を返す。
受ける天龍。
応える天龍。
55歳。
最後はラリアットで小川が沈んだ。
ちょっぴり拍子抜けムードの場内。
しかし天龍が、精根尽き果て転がっていた小川を(無理やり)起こそうとし・・・起きない小川を(強引に)場外に出し、改めて起こした小川に肩を貸して共に退場していくと、場内割れんばかりの拍手と歓声。
肩を組み並んで歩くかつての師、そして付き人の後姿。
お客さんが本当に見たいものを見せる、それがプロのレスラーなんだと、天龍は言っていた。
プロレスラー天龍源一郎の現役生活はまだまだ終わらない。
 
第9試合「シングルマッチ」
小橋建太vs佐々木健介
これがSUGOかった。
逆水平。
序盤、逆水平チョップをチョップをチョップをチョップを・・・・・。
チョップが終わらない。
お互い打ち合う逆水平。
打っては受け、打たれては返しのエンドレスチョップ。
言うまでもなくこの2人の逆水平に切れぬものなし。
ただひとつ、鍛え抜かれたレスラーの体を別にして。
それでも、いかに鍛えられた肉体とはいえ、この2人の放つ手刀が必殺であることに変わりはない。
そんなものをお互いの体に打ち付け合う。
それが終わらない。
小橋→佐々木→小橋→佐々木→小橋→佐々木x∞
だがついに小橋がコーナーに健介を追い詰めた!あれが来るぞ!
小橋のマシンガンチョップ乱れうち!
さあーどうだー、って体を入れ替えて今度は健介がマシンガンだー!!って、えどうなって・・・ってまた体を入れ替えて小橋がマシンガンだー!!って体を入れ替えてまた健介が・・・。
そしてしばらくしてまた、一撃一撃ずつのチョッピング応酬へと戻るという。
それはさすがにですね、さすがにこの2人の試合とはいえですね、もういい加減にチョッ・・・ぅううおおおーー!!
ってまだ続くのかよ・・・・もういいかげぅぅおおおーーーー!!!!!
ってまだ、またかもうううううおおおーーーー!!!!!!!!
・・・という、見ているこっちも引くヒマがないというか。
引きかけても、また一気に持ってかれる。
この2人が心からやっちゃってる限り、見ているこっちは持ってかれてしまう。
見たこともないスゴいことが目の前で起こってるよ・・・・・。
未曾有のチョップ大合戦を制したのは、やはり意地、小橋であった。
そして投げの応酬、視線の応酬、手伸ばし、戻し、吼える健介、揮える小橋!!
最後!小橋が豪腕ラリアットにて勝利をもぎり取った。
万雷の拍手はもちろん、最高にトンデモないものを見せてくれた2人のナイス豪傑さん達に送られたのであった。

(おまけ)
健介の退場中、当初は来ていないのかと思われていた北斗晶が登場。夫婦抱き合う。
正直なんだかこの時ばっかりは、北斗晶がとてもかわいく見えてしまった不思議現象であった。

第10試合「シングルマッチ」
三沢光晴vs川田利明
この試合に関しては、プロレスファン歴の浅すぎる自分は、昔っからのファンと比べて半分も楽しめなかったんではないかと思う。
だって両者場外に落ちて川田がクッションとなるべきマットをはずしてしまって「お、おい川田なにやってんだよ!」って思っても、隣の席の人は「なつかしーなー」とか言ってたりする(でこの後マットをはずした川田の方が三沢のタイガードライバーを喰らう)。
技の応酬も、自分には全てが初めてで新鮮で感極まってても、「昭和ですよー、なつかしい」との弁。
えれーギャップだ。
いやでも、半分も楽しめなかったといっても、自分としては十二分に楽しめたんだ。
それは本当、ものすごく。
俺にとっては初めて目にするタイガードライバーであり、パワーボム。
蹴る、本当に飛び上がって相手の顔面を蹴るのだな川田は・・・。
タイガードライバー’91、動画で見た’91、ってそれ死ぬんじゃない?
しかし川田も垂直落下式パワーボム。
「それはやばいよー」と上がる歓声。
そうか、これはやばいのか。いや、やばいよな。
つか自分にはもう全てがヤバく見えるんですけど・・・。
川田がパワーボムの体勢に入ればふんばる三沢、ステップキックで体力を奪うところを立ち上がりエルボー。
三沢の肘はこの世のどんな物質よりも硬く鋭い。
そんなもので顔面を思い切り叩かれる川田。
しかし川田もロー・ミドル・ハイと必殺自在の蹴りを三沢にお見舞いする。
これらの全ての光景から、往年のファンが脳裏にフラッシュバックしているであろうビジョンを、俺は決して見ることができない。
でも俺は俺で今この光景を、興奮と共に焼き付ける。
これが俺にとっての、三沢・川田となるのだ。
そしてクライマックス、三沢のエルボーが川田の顔面を連続して弾く。
最早反撃もままならぬ川田。
しかし川田は倒れず三沢に向かっていく。
これ以上向かっていってもエルボーを一方的に食らうだけだ。
それでも倒れず向かっていく川田。
こんな競技が、他のどこにあるというんだ。
世界中探したって、こんなものプロレスでしか見ることはできないんじゃないだろうか。
そしてそれを見せる事のできるプロレスラーだって限られている。
三沢・川田はそれを見せる事のできるプロレスラーなんだと知った。
ついに三沢のエルボー・パットが川田を完全に打ち砕く。
倒れた川田を固める三沢。
試合は終わった。

「三沢光晴は、いつまでも、俺のひとつ先輩の力を持っていて下さい」
試合後、三沢に川田が送った言葉。
  
とにかく初めてのプロレス観戦だったのだけれど、想像してなかったくらいドエライものが見れてしまった感じがした。
今日のベストを敢えて決めるとするなら、やっぱり三沢・川田だ。
自分が川田ファンというのもある。
そしてやっぱり今日のイベントテーマ”DESTINY”(運命)を最も強く色濃く打ち出し、見せつけてくれたのはこの試合において他ないと思うからだ。
普通に多数決を取れば小橋・健介なのかも知れないけど、一番自分の心に響いたのはやっぱりこの試合だった。
しかし総括して、今日は凄まじい日であった。
全てがあったような気すらしてくるくらい。
本当にすごいもんだった、プロレスってのは。

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