天誅

2018年8月12日 趣味
天誅
▼映画『男はつらいよ 柴又慕情』

1972年8月5日公開シリーズ第9作。
マドンナ歌子(吉永小百合)二部作の一作目。

すでに先に歌子編二作目を知っている身から考えると、結局寅さんと歌子は意識の目線みたいなものが一度も合わなかったように思う。
そうしたマドンナは他にも多くいたはずだけど、歌子はあの浮世離れした雰囲気のせいかより顕著にそれを感じた。

寅さんが歌子の横顔へ熱視線を向けるも、歌子は笑顔で前方の遠くをキラキラと見つめたままなイメージというか。
皮肉に感じるのはその笑顔は横に寅さんがいるからというのが大きいだろうにと思うところ。

歌子にとって、寅さんは最初から最後まであこがれそのものでしかなかった。
寒々しい自身の家とはまるでちがう温かさ、寅さんやとらやの人達は、歌子が求めていた理想の家族だったのだろうと思う。
寅さんはあまりにもそうした意味での歌子にとってのあこがれとして完ぺきすぎたのかもしれない。

寅さんに会った時点でもう歌子は結婚を考える恋人がいたのだから、大したアプローチもないのでは男性として意識もされず、フラれるのは既定路線すぎたともいえる。
とはいえ歌子が結婚すると本人から直接聞いたときの寅さんの落ち込み具合はとても印象的なものだった。
ガックリ肩を落として顔を伏せる、そのあとあげた顔には涙が浮かんでいる、こうまでハッキリとした描写もめずらしい。

今作には何度か「寅さんの独り言」がもれる場面があり、「今日も来なかったかぁ」「またフラれたか・・・」といった通常であれば決してセリフでは出てこないような寅次郎の心情が吐露される演出もあった。

また今作は二代目”おいちゃん”こと松村達雄の初登場作でもある。
おいちゃんからおばちゃんへのプロポーズの言葉なんてのも明かされた。

「なによ、あんたなんて『おい、来るかー?』って、そう言ったきりじゃないの」

とおばちゃんは文句つけていたけど・・・いや何気にこれカッコ良くない?思ってしまった。
なんだか、きっと当時のおばちゃんも、(しょうのない人だねぇ・・・)って、まあこの人はこういう人だからって、そう思いながら嫁いだんだろうなーとか想像すると。
『男はつらいよ』スピンオフ、この二人の若かりし頃であるなと。
そっから幼少期の寅次郎とさくらも出せるし・・・というかむしろ主役はそっちで『少年・車寅次郎』になるのか。
やってもいいんじゃないかな。


▼ドキュメンタリー『情熱大陸』

プロゲーマー・ときど。
えっ、終わり?短っ!
思ってしまった。
勝手に一時間番組だと思い込んでた。

ときどの今のeスポーツブーム観が至極冷静かつ現実的でよかった。
こうした番組でそれを発信してくれただけでも放映の価値があったように思う。

マーダーノートは良い意味で引いた。
あんなんやれるならやりたい・・・

ときパパの「結婚すればもっと強くなる」は、実際すでに格ゲートッププレイヤー達の中で証明されてしまってネタにもなってるレベルだから反論できないんだよな。
ときどが結婚するとしたらどんな相手なんだろ。

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