タイガーフィロソフィー
▼映画『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』

1979年8月4日公開シリーズ第23作。

マドンナは桃井かおり。
当時28歳だけどもう少し若く見えなくもない。
いいかげん寅さんも「娘さん」と呼べるような年齢との恋愛はさすがに・・・思えてきてしまった。
ほんとに前作の大原麗子は、ギリ程好いくらいの感じでよかったんだけどな。
大原麗子でよかったと今も思うんだ俺は。

今作のストーリーは、かつて旅先で出会った女性ひとみ(桃井かおり)が結婚式から逃げ出してとらやの世話になるんだけど、そうやって別れてから新郎のことを改めて知って好きになって、また結婚する、というもの。
この相手役が布施明で劇中では歌(いい声&歌)も披露される。

おもしろかったんだけど、ひとみに対する寅さんの恋心がそれほどネタにされるわけでもないので(今作はされたらされたで「ウーン・・・」ってなりそうだけど)、過去あったような恋愛劇のドタバタを思うと少し物足りないようなさみしいような感じもある。
恋が実らずとわかった直後いつものように即旅立とうとしたところ、さくらに「二人の仲人するって約束したじゃない」と諭され思いとどまるし。

こうして思いとどまるというのは初のパターンで、そのあとちゃんと寅さん流に仲人もつとめあげてもいる。
行動としては正しいんだろうけど、でもそのかつての寅さんにはなかった余裕といっていいのか成長というべきなのかが、やはり見ていてさみしくもあった。
個人的には寅さんの恋愛は応援したい。
変な話、例えこの先まだまだ何十作あろうとも、結局恋愛劇にオチはつかなかったと知っていようとも、見ている間はそんなこと忘れて一作ごとに「今度こそうまくいくかも・・・いってもらいたいな」と思いながら見るのが一番正しいというか、ある意味礼儀というか、楽しめる見方だと思っている。

・・・その反面、破れるなら破れるでしっかり玉砕してほしいって残酷に思っている部分も自分にはあるっぽい。
「もう、なんでだよー!」って言いたいから。
寅さんの年齢を思うと、こうした今作のような形があるべき姿のような気もする。
しかし年齢的にあるべき姿の寅さんなんてそれは寅さんなんだろうか。
やはりそこらへんの決着が、今後もシリーズを見続けていく上での課題だ。


▼『面白いほどよくわかる!哲学の本』(秦野勝)

おもしろいんだけど、「なるほど」「そうかー」「おお・・・」って思うことが多すぎて正直疲れる。
その一個一個を吸収したいと思い過ぎてるからだろうか。
一気に読めないので、章ごとに中断してそこまでの内容をノートにまとめていくことにした。

哲学は知ることについての学問だという。
この世界のあらゆるものを知っていく、答えとされているものがあるならそれを疑いさらに追及していく。
そんなようなものらしい。
だからときには確実に「在る」とされているものまで否定するので、「哲学ってなんなん?」ってなりがちなのだとか。

自分としても哲学って言葉の出てくる場面が多方面すぎて、結局何なの?ってずっと思ってきたけど、あらゆるものが対象ならそらそうかってひとつ合点がいった。

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